ネット上の掲示板などで、時々このような質問を見かけます。
・社会人から看護師を目指すのはアリか❓
・30代で看護学校受験してもよいのか
といったものです。

① 結論
アリかナシかでいうと、アリです❗️
*ただし、状況による

② 理由
少子高齢化の現代において医療・看護業界はまだまだ人手不足であり、1年中スタッフを募集している病院なんてザラにあります。
買い手市場には間違いないです。
人気・好条件の職場だと不採用になることもありますが、条件を選ばなければ働き先はたくさんあります。
看護師には国家資格である正看護師と都道府県からの免許である准看護師とがあります。
准看護師制度を廃止したいとの動きはあるものの一向に進まないのは、人手不足だからです。
看護学生の1割程度は社会人です。私の通っていた学校は1学年100人ほどいましたが、私を含め2割は社会人でした。看護学校の入試には推薦、一般入試(現役高校生)、社会人入試があるなど社会人のための枠が設けられている学校があります。
社会人にも看護師を目指す手段が整えられているのです。

③ 事例
〈私のケース〉
19歳で保険会社に就職し6年間勤める。
24歳の時、知人に誘われ県外の総合病院に転職。看護助手として働き始める。
28歳の時、絶対にならないと思っていた看護師になりたいと思い、看護学校(フルタイム、3年制)に入学。正社員だったが事実上一旦退職して同じ職場で看護助手のアルバイトを学校終わりの2時間ほど続ける。
31歳で看護師国家試験に合格し、晴れて正看護師となる。

〈Yちゃんのケース〉
地元の福祉系短期大学を卒業後、介護職として働く。
34歳の時、ステップアップのため私と同じ看護学校に同時期に入学。仕事は退職し、コンビニで週に数時間アルバイトをする。
36歳で看護師免許取得、総合病院に就職。

私は、看護学校3年間分の授業料はなんとか貯金で賄うことができたのですが、勉強のため働けなくなったため生活費がなく奨学金を月10万円借りていました。3年間トータルで360万円です。これを看護師になってから月最低2万円以上返済しなければなりません。学費や授業料を出してれる家族などがいてくれたら良いのですが、自分で出さないといけない人は、自分の年齢、定年までの働ける期間を考慮した方がいいです。そうしないと、かけたお金の方が多くなる可能性がありますので注意が必要です。

④ あらためて結論
社会人から看護師を目指すのは、結論から言うとアリです。
私自身、社会人経験を経てアラサーで看護学校入学、看護師免許取得しました。
また、同時期に入学した同期のうち2割は社会人、そのうち子持ちシングルママも数人いましたよ。子育てしながら勉強して、成績はいつもトップでした。すげー。

看護学校に社会人入試の枠があるなど社会人はもちろん子育てママにも看護師になるチャンスはあります。ただし、看護学校のカリキュラムは相当激しいものですし、テストや課題、レポートは山のようにあります。単位を落とすことは許されません。実習中は寝ずに予習復習しないと間に合わないこともあります。
そんな中で、貯金が充分にあったり、自分の代わりに子どもを見てくれる人がいればよいのですが、お金もない、家のことをするのが自分しかいない、となると特にテスト期間や実習中はかなり厳しくなります。
もし、社会人から看護学校に入りたい方は、いったん職場を辞めないといけませんのでお金の面がきびしくなります。なので、支援してくれる人がいたり十分な貯金を準備しておくことをオススメします。奨学金制度はありますが、あくまで借金であり返済しなければなりませんので、特に40代以上の方は、奨学金完済にかかる期間やどれだけ働いたら元が取れるのか等計算されたほうが後々よいと思います。