経験1年未満の新人看護師は転職できるのか?

転職を考えている新人看護師の中には、「まだ十分な経験を積んでいないのに、転職先なんてあるのだろうか?」「経験が浅いと、選択肢が少ないのではないか?」「そもそも転職する自信がない…」と不安に思われている方もおられるのではないでしょうか。
結論から申しますと、経験1年未満の新人看護師でも転職することは可能です!
少子高齢化が進む現代日本において、看護を必要とする人に対して提供する人が不足しています。看護職は人手不足なため、就職先はたくさんあるのです。

かくいう私も、経験1年未満の新人で転職した1人です。
私は看護師免許を取得後、県内の総合病院に就職しました。
なぜその職場を選んだのかと申しますと、
① 新人のうちはなるべく大きな病院の病棟で経験を積むのがいいと思っていたから。
② 最低でも3年は急性期病棟で経験を積んだ方が後々転職する際に選択肢が広がると思ったから。
③ 慢性期や回復期の病棟よりも急性期病棟の方が学べる看護技術が多いから。
これら①〜③の理由からです。

ところが、いざ働き始めてみると想像以上の激務であり、3交代勤務の準夜にもかかわらず退勤時刻が昼近くになるなど毎日長時間残業は当たり前でした。
だんだんと業務についていけなくなり、慢性的な残業に加えて休みの日でも委員会や研修会に参加せねばならず体調管理やリフレッシュのための時間はありません。出勤前に過呼吸を起こし、涙がボロボロこぼれて止まらなくなり「このままではダメだ、転職しよう」と考えるようになりました。
その後は、1日も1秒も早く今の職場を抜け出したい一心で入職して半年ほど経った9月頃から転職活動を始めました。その後、入職して10ヶ月後の冬に、現在の職場である精神科訪問看護ステーションに転職いたしました。

転職までの流れ

ステップ1 転職サイトに登録しよう!
経験1年未満の新人看護師が転職する際には、転職サイトがおすすめです。
情報収集だけでも立派な「転職活動」ですので、すぐに転職したい人だけでなく、なんとなく興味がある人も、登録してみるとよいでしょう。
転職サイトに登録すると、担当者さんが決まります。その担当者さんから連絡があり、希望する職場の条件を確認しながら募集中の職場を紹介してもらいます。1人では職場探しは大変ですが、転職サイトを利用すれば担当者さんから斡旋してもらえるのでスムーズにエントリーができます。
もし、担当者さんと相性が悪いと感じた時は、担当者を変えてもらうこともできますので、相談してみると良いでしょう。
転職サイトでは、無事転職に成功した後も一定期間フォローしてもらえます。いざ転職してみたものの思っていたのと違った、転職後の不安なことなど、その都度相談に応じてもらえます。

ステップ2 情報収集しよう!
転職サイトでは、自分1人では見つけられないような非公開の求人も多く紹介してもらえます。
採用されてもすぐに辞めてしまうような職場は年中求人があります。しかし、募集されるとすぐに枠が埋まってしまう人気の職場は非公開の場合があります。
気になる職場が募集していない場合でも、転職サイト側から逆紹介してもらえることもありますので、遠慮なく聞いてみましょう。
なお、求人情報は転職サイトでしか探せない訳ではなく、ネット検索や無料の地方情報誌などでも探すことができます。
かくいう私も、今の職場を見つけたのは無料の地方情報誌でした。地方情報誌をなんとなく見ていた時に、医療系の求人にたまたま掲載されているのを発見し、登録していた転職サイトの担当者さんに「この求人に斡旋してもらえませんか?」とかけ合ったのです。

ステップ3 希望する職場の条件は3つくらいまでに絞ろう!
魅力的な条件と言えば何が思いつくでしょうか。
高収入、夜勤がない(日勤のみ)、オンコールがない、休日年間120日、24時間託児所完備、ほぼ残業がない、などなど。
これらの条件を全て満たそうとすると、当てはまる求人がなかったり、あってもごく少数だったりします。
そのため、どうしても譲れない条件を1つか2つ選び、多くても3つくらいまでにするのがよいでしょう。

ステップ4 エントリー&履歴書を作成しよう!
気になる求人をみつけたら、比較検討しましょう。
条件を優先順位をつけて絞りながら、応募したい職場を決めます。
転職サイトの担当者が斡旋してくれたり、面接の段取りを決めてくれますので一緒にすすめましょう。


最後に、私が伝えたいことは。「新人は最低でも3年は同じ職場で経験を積むべき」「若いうちの苦労は買ってでもせよ」これらの言葉は鵜呑みにしなくてよいということです。
確かに、経験者は即戦力になりますので転職先としての選択肢は多くなります。また、奨学金を借りておりお礼奉公で3〜5年は辞められないとの縛りもあるでしょう。
しかし、無理をしてまでその職場に居続ける必要はありません。経験が浅いと募集がないのでは、と不安になるかもしれません。しかし、実際には転職先は色々あります。

少しでも働きやすい環境をえらぶことに罪悪感を感じる必要はありません。